研究プロジェクトの紹介

建築物の設計,施工,維持管理の高度化のためのICタグの活用技術の開発

主な学生メンバー
石橋,森

近年、スクラップ&ビルドを続けてきた「フロー型」社会から、価値あるものをつくり、 長く大切に使う「ストック型」社会へと転換してきている。こうした社会の構築には、建築物の長寿命化が重要な鍵となる。 建築物の長寿命化を達成するためには、 定期的に建築物の性能・品質を点検・モニタリングする、合理的な維持管理が必要となる。 本研究では、建築物の重大な劣化の要因である水に的を絞り、 水を検知する無線センサを用いて建築物のユーザー自身が自分の使用する建物を簡便に点検・モニタリングできるシステムの確立を目標とし、合理的な維持管理システムの構築に取り組んでいる。

無線センサを活用した構造物の構造安全性診断技術の確立に関する研究

主な学生メンバー
李,柴戸,森

構造物の長寿命化に寄与する合理的な維持管理を実施するためには, 構造物および構造部材の性能・品質を定期的に点検することが重要である。 本研究では,まず構造物や部材の劣化や健全度を判断するために,実際の構造物において, 計測の制約にとらわれず何をどの部位で計測し,どのような物性値で評価するかを明確にする。 更にこの評価を実現するために無線技術を用いて構造物,構造部材の健全度(劣化度)を簡便に計測・モニタリングする「耐久性診断・評価システム」の基盤を開発することを目的として実施する。 本研究の対象は既存建築物と道路橋であり,全体の振動性状や個材の振動特性を着目し, 常時微動・交通振動・地震観測(長期モニタリング)を行っている。 計測実験により得られた加速度データのもとに,固有周期(振動数),振動モード,減衰定数などの振動特性値を評価し, 各テーマに応じて展開している。定期点検診断,災後安全性判定,耐震補強効果の評価,健全性判定などに実用できるように様々のデータを蓄積し,研究を行っている。

鉄筋コンクリート系建築部材の耐久設計手法の確立に関する研究

主な学生メンバー
蔡,齊藤

建築構造や防耐火分野では,性能指向型の建築生産が実現しつつあるが,建築物の耐久性に関しては, 未だに漠然とした目標に対して,最低限の品質を確保するため設計を行っているというのが実情である。 本研究はRC建築外壁を対象とし,耐久性に関する様々な要求性能や要求レベルに対して,これらを過不足 無く満足する構工法を決定するための技術を検討する。本年度の検討対象は外壁仕上げ材のひび割れ,剥離防止技術および美装性とする。

建築部材の耐久性診断および最適補修工法の開発と評価に関する研究

主な学生メンバー
西村,屈,秋山,齊藤

 資源循環型社会構築のためには既存住宅・建築物を容易に解体することなく,  大規模な改修をおこなって建築物の寿命を延ばす技術を開発することは非常に重要である。 例えば,住宅に関しても長期優良住宅の促進に関する法律の施行など,積極的な行政施策がとられている。 本研究は社会的なニーズの高い建築物の外壁の長寿命化に関し,  補修・改修も含めた設計,維持管理に関する新技術を開発するものである。 本年度は建築外壁のひび割れ補修工法,外壁複合改修構工法に着目した実験研究を行い,最適な補修工法を検討する。

高強度コンクリートのひび割れ制御技術に関する研究

主な学生メンバー
張,森元,村上

建築物の長寿命化を目的として,高強度・高耐久性を有するコンクリートの使用が増加傾向にある。 一方で,高強度コンクリートは硬化過程に躯体の内外にひび割れが発生する事例が報告されており, このようなひび割れは建築物の資産価値を下げ長期的な利用の妨げとなる可能性がある。 本研究は,高強度コンクリートの合理的な利用に際し,ひび割れ抑制手法の一つとして, コンクリートの体積変化を予測・制御することによって部材内部の応力状態を適切に評価可能な技術の開発について検討を行う。

ASR劣化したコンクリート構造物の健全性評価に関する研究

主な学生メンバー
森元,柴戸,荒木

コンクリート構造物の劣化要因の一つとしてアルカリ骨材反応(AAR,ASR)が挙げられる。 従来,ASRは起こさないことを前提として,反応性骨材を使用しない対策が用いられている一方,規定の骨材を使用した場合にもASRが発生する事例が多数報告されている。 コンクリート構造物はASRの発生により,構造性能等が低下する可能性が挙げられるが,ASRの進行度からコンクリート構造物の健全性を評価する手法は確立されていない。 本研究は,ASRが発生した後のコンクリート構造物の,現在および将来の健全性を適切に評価する手法を提案することを目的として, コンクリートのASRによる膨張量,機械的特性の変化について検討を行う。

研究成果の学外公表について

教員プロフィール(大久保寺本)をご覧ください。